こんにちは、こんばんは……
昨日で初投稿から8年を迎えてしまいまして、いよいよワクワク新参者の沼から片足引っこ抜かないといけないなぁというやるせない気持ちで今日も一日を過ごしております。
正直毎年あんまりこの日に特別なことをやるつもりはなくてですね……上手く準備が整えられていれば動画が投稿できるゾイぐらいの軽い気持ちです……
といいつつもメジャーデビュー5周年アニバーサリーでぺけぺけお祝いをしていることかとは思いますが、それはそれですので、それなのですが(?)
それこそ8年前の今日なんてそんなに超絶☆特別 な一日とかじゃあなかったですよ。普通の中学生でしたし、普通のせまい家で毎日を過ごしておりましたし、平日で学校でした。
今回は歌ってみたの投稿も間に合いませんでしたので、、せっかくですから、8年前の数日間をここに記そうと思います。
無理やり記憶を書き起こしているため、乱雑かもしれませんが適当に読んでもらえたら嬉しいです。
すごい!自分の声が、“歌ってみた”の音になっていることが、不思議で、嬉しくて、「歌ってみたの音質」で聞こえてくる自分の歌は、何よりも面白かったです。
ずっとなりたかった「歌い手」になれることに、喜びを感じていました。
しかし、私は1つ後悔していることがあります。こんなに純粋そうな私ですが当時からやはり変なプライドを持っておりまして、お願いしたmix師さんがなんとまぁご親切に無償でピッチ補正をしてくれた音源も別で渡してくれたのですが(ピッチ補正は別料金なところも多い)
私は何故か「補正なんかに頼ってはいけない……!ズルをしている!!ありのままでいくぞ!」と、別にズルとかじゃないのに何故かピッチ補正をしていないverの音源で納品してもらうことにしました。なんで?マジで……
そういう経緯があるので、実は私は初投稿を聞き返すのがあんまり得意じゃないです💧マジで聞いていると苦しくなってきます……新参者なんだから補正しとけ💢
ちなみにピッチ補正をするということは全然悪いことではないですし、ズルじゃないです。プロの皆さんも必ずこの工程を通しています。補正も非常に大切な作業の1つです。(もちろん1番大事なのはアーティスト・歌い手自身の実力ですが)結局は人が歌う限り、どんなに偉大なアーティストであっても人間特有のズレやノイズは絶対出てきますので、それを整えて、より作品を聞きやすくする作業だと思っておいてください。
まぁでも今になっては、ちゃんとその時から自分の中に歌のプライドがあって偉いねって、関心をおぼえますが……
話は続きまして……ご依頼したmix師さんは本当に親切にしてくださいました。私の謎理論でピッチ補正していない音源でそのまま進めてくださった上に、更に当時からちんぷんかんぷんだった「エンコード」(これは今もよくわかっていない)の作業までしてくださったのです……おお、神よ……
エンコードが完了して、ついに念願の「歌ってみた動画」が私の手元に届きました。
歌ってみただ……デュフフ これを投稿でもしたら次の日目が覚めたら10万再生……
期待の新人タグが付けられてコメント欄、Twitter共に大騒ぎ……
そして学校にも噂は回り、「Ado」は一目置かれる大スター……日常生活の身バレを回避するもいずれは体育館でライブをして、私の正体が実はインターネットの大スターだということを学校中に気付かせる、私はそのままニコニコ動画と現実、2つの次元の覇者となる……
みたいなことを考えていました。
すらすら妄想の内容をこんなに鮮明に書き起こせる自分がとても情けなくなってきますね!
そうとなったら今すぐ投稿だ!!と思うが矢先、そんな投稿しただけで簡単に10万再生行くことは不可能に近いことも一応わかってはいたので、、(どっちやねん)告知をして当時のネッ友や数少ないリア友に教えないといけない&ニコニコ全体の視聴率が高い日時に投稿しないと初動が勿体ないことも動画を伸ばすためのテクニックとして一応頭に入っていたので(今考えるとすごい)
すぐに投稿したい気持ちを我慢して、投稿日時を次の日の1/10の20:00にしたわけでした。
1/10 当日
普通に学校。調べたら火曜日でした。本当は視聴率が高い金曜か土曜の夜が良かったものの、そんなに待てるわけがないので平日でもお構い無し。
学校ではいつも授業を聞いたふりをしていましたが(最低だね)今日は特に集中できません。
さっきの妄想がずっと頭の中を張り巡らせていました。昔からしょうもないです。
友達何人かにも動画を投稿することを伝えた時、友達達も喜んでくれました。
友達の声で聞く「Ado」という名前と「絶対コメントするね!」と言ってくれたことがなんだか小っ恥ずかしくて、でもそれ以上にワクワクして、嬉しかったのを覚えています。
帰宅してからのことはあんまり覚えていませんが、とにかく公開が楽しみだったことだけはなんとなく記憶にあります。
概要欄はいつ書いたのか……でも、タイトルの【】(すみかっこ)に【初投稿】をタイプした時の嬉しさったら、ないです。1生に1度しか使えないわけですから。
あと、晩御飯は絶対に投稿時間の20:00に被らないようにしてくれと親に懇願したのか運頼みだったかどうだったか、なんかとりあえず晩御飯の時間をめちゃくちゃ気にしていたのも覚えています。
そうこうしているうちに、あとちょっとで20時!緊張で心臓の音が聞こえてきます。
ニコニコはプレミア会員しか予約投稿ができなかったので、一般会員だった私は手動で投稿ボタンを押さなくちゃいけない緊張感とアップロードが上手くいかなくて時間が20:01になって欲しくない緊張感とそもそも見てもらえるかわからない不安、夢が叶う高揚感、とにかく気持ちが混在していました。尊敬している歌い手さんが「投稿する前はいつも吐きそうになる」と言っていたのをその時理解しました。
20:00になり、投稿ボタンをクリック。
ロード画面に震えながら
「頼むから20:01にならないでくれ」と願うばかりでした。
もう一度サイトを再読み込みし、マイページを確認すると、
20:00
【初投稿】君の体温 歌ってみた(Adovance)
20:00が赤字で表示され、動画が公開されました。
やったー歌い手だ!!今日私は、歌い手になったんだー!
この時のことは、なんて言ったらいいんだろうか
嬉しくて嬉しくて、楽しくて、たまらなくて、
人生で初めて自分で夢を叶えた瞬間でした。
静かでせまい子ども部屋の中、眩しい画面越しだけに私だけの居場所がありました。私だけの世界が液晶越しに広がっていて、そこに今日、私は飛び出した。
そんな胸の高鳴り方を、私は今でも忘れられません。
繰り返し、リロードし、じわじわと、本当にじわじわと、10、15、20と再生回数が上がり、友達が書いたであろうコメントが流れていく。
この中で今日、私の歌を初めて聞いてくれた人は何人いるのだろう。何人が初めましてなのだろう。私は有名になれるのかな。
ここから始まるんだ
今日から、歌い手って言っていいんだから
私は新しい私になったんだ。
新しい自分になるんだ。
たった1つの動画を投稿したってそれだけであっても、中学生の自分にとっては世界が大きく変わったようにみえました。
8年経った今、色んな景色を見て、物理的に色んな世界に行かせていただいたけれど、
どれだけ名前が大きくなろうとも
どうなろうとも、私の中で輝いている、そんな小さな自分の気持ちが、忘れられない。
伸びたフィルムを何度も手繰り寄せるように、過去を美化するようなことは良くないかもしれないけれど
私は、この気持ちを忘れて大人にはなれません。
いつか自分のような、歌い手に憧れる子が出てきたらいいなって、
我儘な願いごとをしながら、日々を過ごしています。
いよいよ9年目です。挑戦する気持ちは忘れずに、これからもコンプレックスと向き合いながら、ありのままのパフォーマンスをこれからもお見せしていきます。
今年もAdoをよろしくお願い